山崎蒸溜所100周年3/湿潤で美しい水郷地帯

シリーズ第3回目。『伊勢物語』への憧憬が強かった後鳥羽上皇もまた山崎の地に離宮をつくり、雅な時間を過ごした。山崎で詠んだ“水郷春望”の歌は『古今和歌集』に収録されている。この歌は湿潤な気候風土を物語っているが、その環境はいまも変わらない。柔らかいミストが蒸溜所を包み込む情景がしばしば見られる。山崎蒸溜所はモルトウイスキーの貯…

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山崎蒸溜所100周年2/桜の魂はウイスキーに宿る

山崎蒸溜所100周年第2回目。『伊勢物語』の時代から、山崎の地に貴人は集った。とくに桜の咲く季節には花を愛で、酒を飲み、歌を詠んだ。1000年以上のときを重ねても、山崎には桜がよく似合う。1960年に桜の魂をウイスキーに映しとった「ローヤル」が生まれ、2021年には「響BLOSSOM HARMONY」が生まれた。

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