【古代の氷にまつわる物語】
– The ancient ice story –
物語は今から四千年以上も昔、太古の見沼の大地にはじまります。
洪積世後期、その大地は古代東京湾の海底よりゆっくりとその姿をあらわしました。いくつもの沼地が誕生し、やがて豊かなる水田として人々を潤わせます。見沼が「御沼」また「神沼」とも書くことからも、古代の人々がその雄大な流れとその美しさを目の前にして「これこそ生命の源であり多大なる恩恵を授けてくれる神にほかならない」と考えるようになったことはごく自然なことでした。何よりも神秘と畏敬の念を抱かせたのは、結氷という自然現象でした。目の前に広がる不思議な光景「氷る川」。人々はその地でもっとも景勝で清泉の湧き出る神聖な場所に小さな社を築き、神を永遠に祀ることを決めたのです。小さな社は遠く永い時の流れの中で様々な「時の人々」によって規模を拡大しつつ大地に、人々の心に、鎮座し続けました。以来、社は武蔵の国の一の宮として、武蔵の国の首都、大宮の地としてそこに出会う人々の数えきれないほどの物語を残してきました。見沼の結氷より四千有余年、氷川の「氷の伝説」は大宮の繁栄の「礎」となるものでした。
そして今、現代に生きる私達は、この大宮の地に新しい人々のコミュニケーションの要を築きはじめました。現代の大宮のための新しいシンボル作りに使命の重大さを感じ、かつて社を作った古代人達に思いをはせます。
「知ることは愛することの始め」―The ancient ice Story.
私達は自分達の使命を思い大宮の未来の発展を願ってこの新しいシンボルを「ais アイス」と名付けます。それは、すべてがこの地に永遠に続く「氷の伝説」のほんの一節にすぎないと考えるからです。
※ ICE[ais] (名) ①氷